農産物

長崎県内広域連携によるワイン塩の開発と販路拡大事業

株式会社小浜温泉ワイナリー

長崎県雲仙市

【連携体】

  • リフィックス株式会社
  • 川島 貴宏

事業内容

当社は、雲仙火山の恩恵を受けた土壌と温暖な気候を有する小浜温泉において、令和3年よりワイン用のぶどう栽培を行うとともに、ワインの醸造に取り組んでいる。
一方、松浦市の離島地域においては、豊かな海洋環境を活かした製塩が行われており、それぞれが地域固有の資源として価値を有している。
これらの地域資源は、長崎県の北部と南部という遠距離もあり、個別にしか活用される見込みがなく、相互に連携した高付加価値化や新たな用途提案には至っていないのが現状である。

本事業では、この異なる地域資源を組み合わせた「小浜温泉の大地(ワイン)と松浦市青島の海の恵み(塩)のテロワール」をイメージとした『ワイン塩』の開発を行う。
商品開発にあたっては、消費者や有識者による評価や用途別のアンケート調査などを実施して市場性を明らかにするとともに、パッケージデザイン等の検証を行うことで、販路開拓に向けた具体的な方向性を整理し、地域資源を活用した新たな価値の創出を目指すものである。

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

従来、ワインは飲料として、塩は調味料として個別に流通しており、両者を組み合わせた商品も一部存在するものの、特定地域の農産物と離島の海洋資源を結びつけ、使用先や消費者・バイヤー等の評価を通じて体系的に市場性を検証する取組はなかったと考える。
「ワイン塩」もワイン醸造メーカーが製造している商品があるも、同一県内の事業者が連携して取り組む事例は見当たらない。
本事業では、温泉観光地と離島地域という異なる地域資源を連携させることで、地域間の価値を横断的に結びつける新たな取組であり、今後の地域資源活用のモデルとなり得ると考える。

近年、地域性やストーリー性を有するキャンプ・アウトドア用調味料などに対する関心が高まっており、食材の付加価値を高める「仕上げ用調味料」や「体験価値を伴う商品」へのニーズが拡大している。
今回開発するワイン塩は、肉料理や魚料理の仕上げ、地元食材との組み合わせによるメニュー提案等、飲食事業者における差別化素材としての活用が期待されるものであり、特に松浦市のアジフライ関連メニューへの調味料としての活用は期待できる。
また、小浜温泉・雲仙温泉の宿泊施設や飲食店においては、地域性を訴求する食体験の一部としての活用や、土産品としての展開可能性も見込まれる。

松浦市青島産の塩を使っている点で松浦市のアジフライとの親和性が高く、アジフライにマッチする調味料となると、唯一無二として話題性もあり、販路拡大がスムーズになることから成長戦略が描きやすい。
地域内での安定的な利用機会の創出を図りつつ、観光土産用途や他地域での展開に取り組み、地域資源を活用した調味料としての可能性を広げていく。
また、温泉地のワインと離島地域の塩といった複数の地域資源を組み合わせることで、単一資源に依存しない付加価値創出モデルとしての横展開の好例となるものと考える。

既に市販の塩を使用したワイン塩の試作品を製作しており、商品自体は完成するものの、製法・販路ともに当時の塩の仕入先とはサイズ感が突合せず、その土地の風土・文化・人の温もりといった面でも交流・連携できるものでなかったため、商品化が実現しなかった。
しかしながら今回の連携では、申請者と連携体双方が、既に有する経営資源とこれまでの実績を基盤としているため、無理のない体制で実施可能である。

地域活性化への波及効果

長崎県南部の小浜温泉地域における農産資源(ぶどう・ワイン)と、長崎県北部の松浦市青島における海洋資源(塩)や松浦市アジフライを連携させることにより、長崎県内といえども遠隔地域間の新たな価値の創出と経済循環の構築に寄与すると考える。
また、本取り組みは他の地域資源にも応用可能であるため、地域内外の事業者間連携を促進するモデルとなり、個別の地域資源同士を組み合わせた新たな商品開発や販路開拓の取り組みが広がることが期待される。
加えて、地域資源の背景にあるストーリー性(火山・ジオ・温泉・海・離島等)を活かした情報発信を行うことで、長崎県内の地域ブランドの認知向上に寄与し、観光消費の拡大や関係人口の創出につながる可能性を有するものである。

代表企業等の連絡先

株式会社小浜温泉ワイナリー
所在地:雲仙市小浜町北本町862
電 話:090-6964-5748
FAX:-
HP:https://obamawinery.base.shop/

採択日:令和8年6月2日