農産物

幻の高来そばを使った地ビール開発

深田総菜

長崎県諫早市

【連携体】

  • 幻の高来そば振興協議会

事業内容

当社は地域に寄り添った食を提供する惣菜店であり、「日常の中に温かい食事を届けたい」という想いのもと事業を展開している。

2017年に長崎市で創業し、事業の新たな展開として2025年に諫早市高来町へ拠点を移転した。
高来町は山・海に囲まれた自然豊かな地域であり、特色ある農産物や有明海の海産物など多様な食材に恵まれている。
中でも地域資源である「高来そば」は、在来種ならではの豊かな風味を有する地域特産品であるが、生産者の高齢化や後継者不足、作付面積の減少により、生産量は年々低下し希少な存在となっている。

本事業では、こうした地域資源を活かし、食を通じて地域課題の解決や活性化に貢献したいという想いから、「高来そば」の規格外品を原料としたクラフトビール(発泡酒)を開発する。
これにより、生産者の所得向上や担い手確保を図るとともに、地域資源を活かした新たな魅力発信と交流人口の創出を通じて、高来地区の持続的な活性化に寄与するものである。

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

①地域資源の新たな活用方法
これまで主に「そば(麺)」として利用されてきた高来そばを、クラフトビールの原料として活用する。

②商品としての独自性
そばを使用したクラフトビールは全国的にも事例が少なく、九州圏内では先駆的な取組であり、他商品との明確な差別化となる。

③事業者特性を活かした展開
惣菜店が主体となり、料理とのペアリングを前提に商品設計・販売を行う点は一般的なクラフトビール開発事業とは異なり、独自の提供価値を有している。

地ビール製造免許場数は、1994年の制度改正以降増加を続け、近年では500場を超える規模に達しており、多様なクラフトビールが市場に流通している。
さらに近年は、観光や飲食分野において「地産地消」や「ストーリー性のある商品」が購買動機となる傾向が強まっている。
「ここでしか味わえない」希少性とストーリー性を備えた本商品は、クラフトビール市場の拡大と地域性・ストーリー性を重視した消費動向の高まりを背景に、高い市場性を有する取組である。

自社の強みである惣菜販売と顧客基盤を活かすことで、段階的な成長が見込まれる。
初期段階では、自社店舗における販売と既存顧客への訴求を中心に、認知拡大と安定的な売上基盤の構築を図り、次の段階では、地元飲食店への営業活動を強化し、新たな顧客層の獲得と継続的な需要創出につなげる。
また、イベント出店やオンライン販売(ふるさと納税等)、SNS発信等により地域外への認知拡大を図り、広域的な販路形成を進める。
さらに、販売実績や顧客ニーズを踏まえた改良を重ねることで、季節限定商品や派生商品の開発にも発展可能である。
将来的には、高来そばを軸としたブランド展開を進め、関連商品の拡充による収益機会の多角化も視野に入れている。

本事業は、原料供給・製造・販売の各段階において必要な実施体制が構築されており、既存の経営資源と外部連携を組み合わせた計画として、十分な実現可能性を有している。
原料となる高来そばについては、生産者団体からの安定供給に加え、栽培や特性に関する専門的知見の提供を受ける体制が確立されており、品質の高い原料調達が可能である。
製造面においては、クラフトビールの醸造実績を有する事業者へ委託することで、高度な設備や技術を活用した製品開発が実現できる。
さらに、自社店舗での試飲や販売を通じて顧客の反応を直接把握し、商品改良へ反映することで、品質や味のブラッシュアップを図りながら確実な商品化を目指す。

地域活性化への波及効果

高来そばという地域資源の新たな活用を通じて、農業・観光・地域経済への多面的な波及効果が期待される。
まず、そばを原料としたクラフトビールの開発により、従来は主に食用として消費されていた高来そばに新たな需要が創出されることで、作付面積の維持・拡大や生産意欲の向上につながる。これにより、生産者の高齢化や後継者不足といった課題の緩和にも寄与する。
また、地域資源を活かした独自性の高い商品は、「ここでしか味わえない」魅力を創出し、来訪動機の形成につながる。自社や地元飲食店での提供を通じて地域内での回遊性が高まり、飲食・観光消費の拡大が見込まれる。
さらに、SNSやイベント等を通じた情報発信により、高来地区の魅力発信と交流人口の増加にも繋がり、地域活性化に貢献するものと考える。

代表企業等の連絡先

深田総菜
所在地:諫早市高来町船津396-4
電 話:050-8883-8147

採択日:令和8年6月2日