出島経営
長崎県大村市
【連携体】
- 江川農園
事業内容
日本国内で親しまれている中華料理といえば、麻婆豆腐や回鍋肉など定番料理が一般的であるが、中国で広く親しまれている料理の中には、日本人好みの味であるにも関わらず、未だ日本国内での認知度・浸透度が低い料理も多くある。
認知度が低い中華料理単体では、市場で埋没する可能性が高く、長崎ならではの文化や地域資源を掛け合わせた差別化が不可欠である。
そこで本事業では、長崎県小値賀町で生産されている落花生(ピーナッツ)を活用した中華料理『宮保鶏丁(クンパオチキン)』を開発する。
小値賀産の落花生は、多くが生鮮・原材料での販売であるため、販売価格が低く抑えられてしまい、納品後の加工も菓子用途に限定されて、付加価値の高い新たな活用方法や販路開拓が長年の課題となっていた。
本事業は、「地域資源を活用した長崎新ブランド創出」と併せて、「落花生の用途拡大と価値・価格向上」を目指すものである。
事業実施体制
新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力
「宮保鶏丁」は、中国では広く親しまれている一方、日本国内では定番中華と比較して認知度が低く、レトルト市場においても普及事例が限定的な未開拓カテゴリーである。加えて、地域資源として一定の認知を有する小値賀産落花生を、中華惣菜という新たな用途で高付加価値化する点に新規性がある。
また、レトルト商品としては難易度が高い“炒め料理”を、特有の香ばしさや具材感、食感を維持した“温めるだけで食べられる完成品”として商品化する点にも新規性がある。
本商品の主なターゲットは、仕事や家事で忙しい30〜40代男性を中心とした単身者・共働き世帯であり、「簡便性」「本格感」「健康志向」「晩酌需要」といった複合的なニーズを有する層である。
本商品は小値賀産落花生を活用した地域性、無添加志向、管理栄養士監修、炒め料理特有の食感を維持した完成品という付加価値を有し、「コンビニよりも安心、外食よりも手軽」といった潜在ニーズに応える商品として、十分な市場性があると考えている。
商品化後は、「宮保鶏丁」通常味・激辛味の2種類を起点とし、将来的には「西紅柿炒鶏蛋湯(トマト卵スープ)」や「厚切り角煮」など、中国とのネットワークを活かしたシリーズ商品として展開し、セット商品化や定期購入等の継続販売にもつなげていく。
また、将来的にはインバウンド需要や越境ECを活用した中華圏への逆輸出海外販売も視野に入れている。
本事業は、中国国内でのパートナーとともに、食品加工に係る専門人材及び管理栄養士の協力を得ながら、「宮保鶏丁」本来の味を活かしつつ無添加志向や日本人の嗜好に合わせたレシピ開発を行う。
また、レトルト食品製造に対応可能なOEM事業者への製造委託、主要原材料である小値賀産落花生の安定供給、法的制約、販売面と、助成期間内での商品化に向けた実行体制が既に整いつつあり、実現可能性は高いと考えている。
地域活性化への波及効果
これまで菓子用途が中心であった小値賀産落花生に新たな加工用途が生まれ、安定取引が実現することで、販路の多様化及び収益機会の拡大につながり、価格変動や季節要因に左右されにくい持続可能な農業経営にも寄与する。
また、「長崎×中華」という地域性を活かした商品を全国へ発信することで、長崎の新たな食のブランド形成や地域イメージ向上にもつながるものと考える。
将来的には、県内のホテル・土産店・観光施設・ふるさと納税等への展開により観光消費の拡大を図るとともに、「長崎変面厨房」ブランドとしてシリーズ展開を進めることで、地域農産物の継続的な需要創出と地域経済の活性化に貢献する。
代表企業等の連絡先
出島経営
所在地:大村市黒丸町43-1
採択日:令和8年7月22日