農産物

“五島うどん”と”五島産トマト”で五島列島ならではの新商品開発及び販路開拓事業

株式会社ますだ製麺

長崎県南松浦郡新上五島町

【連携体】

  • ごとう農業協同組合

商品紹介

事業内容

当社は五島手延べうどんの製造販売を中心に長年営業してきたが、商品のマンネリ化、若い世代の新規顧客獲得が難しいという課題がある。そのような中で、ごとう農業協同組合(以下、JA五島)から、五島産トマト(以下、五島ルビー)の有効活用について依頼があった。
そこで、「五島うどんのマンネリ化打破・五島ルビーの廃棄品有効活用」という課題解決のため、五島うどんに五島ルビーを練りこんだ『五島トマトうどん(仮称)』の開発を行う。
商品開発では、当社飲食店舗やJA五島直売所にて試食を提供し、直接消費者の声を聞き、また、物産展において試食を実施するなど、「マーケティング調査」「市場調査」を行い、商品に反映していく計画である。
商品完成後は、当社店舗・ネット販売・飲食店舗・JA五島直売所で販売するほか、既存商品の販路を活用し販路開拓を行う。商品概要を記載したパンフレット、レシピ提案リーフレット等を作成し、テレビ放映、新聞掲載等のメディアを通して効果的なPRを図る。

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

五島うどんには、通常の麺に異食材を練りこんだバラエティ麺がたくさんあるが、“野菜”を練りこんだ商品はない。また、五島ルビーの加工品にはミートソース等があるが、これまで”五島列島の特産品”として商品化したものはなく、今回が初めての取り組みとなる。
「五島うどん」と「トマト」の掛け合わせは初であるため、新分野として新しいレシピの提案、普及を行えるものと考えている。本事業では麺にトマトを練りこむため、麺自体のトマト風味が強くなることが予想される。そのため、これまで生み出されていないような新メニューが開発できるものと考えている。

新上五島町役場観光商工課が年次で調査している五島うどんの生産出荷額の状況を見てみると、年々増加傾向にある。2018年に新上五島町にある「頭ヶ島の集落」が世界文化遺産に登録されたことにより交流人口の増加が見込まれ、今後も五島うどんの市場は維持されるものと考えている。
また、トマトは近年人気の高い野菜である。ブームをもとに「トマトラーメン」や「トマト鍋」等、トマトを使った様々な調理方法が開発されており、そういった料理に用いることができる「五島トマトうどん(仮称)」の市場は幅広く、一般消費者のみならず新たに洋食飲食店との取引拡大も見込まれ、将来性のある商品だと考えている。

これまで、五島うどんは和食に適した麺が多く、洋風商品が少ない状況だった。本事業を進めることで、ターゲットとしている20~40代女性をメインに、新たな世代の顧客を獲得し、売上を伸ばしたいと考えている。
新上五島町の頭ヶ島の集落が「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に登録されたこともあり、注目度も非常に高い状態にある。
トマト生産者に関しても、本事業が五島ルビーの生産拡大の起因となり、更なる生産者増加・売上増大にも寄与できるものと思っている。

当社は創業以来、五島うどん製麺業界を牽引する企業として経営を行ってきた。長年の技術力だけでなく、従業員育成にも力を入れており、これまでの新商品開発実績も豊富で、今回、新商品開発に取り組む余力は十分にある。
原材料の五島ルビーについては年間15t生産されており、連携先のJA五島から十分な量を確保していただける予定で、問題なく供給可能。五島ルビーの開発時から協力していただいている五島振興局農業振興普及課からも新商品に対してアドバイスをいただく予定で、既に構築している各関係機関との連携体制を活用しながら、商品化を進めていく。

地域活性化への波及効果

五島うどんは新上五島町を代表する特産品である。また近年、産地ブランド確立のため県や町が中心となってフランス・イタリア等海外での商談・営業も進められており、今や五島うどんは新上五島町だけでなく長崎県を代表する特産品となっている。
五島うどんの生産者は年々減少しているが、本事業で若者向けの新商品開発を行うことで、五島うどん生産者の若返りの一助にもつながると考える。
今回の事業成果で、当社のみならず五島うどん業界全体の底上げを図って、島の代表産業へと成長発展させていく気持ちでいる。また、これまで処分していた野菜を有効活用できることで、連携先のJA五島や農家の収益増加にもつながると考えている。

代表企業等の連絡先

株式会社ますだ製麺
所在地:南松浦郡新上五島町七目郷449番地1
電 話:0959-42-0821
FAX:0959-42-3511
HP:https://www.masuda-udon.co.jp/

採択日:令和元年7月1日