地元産高菜で長崎県初贈答用「高菜油炒め商品」開発・市場展開事業

大平食品株式会社

長崎県南島原市

【連携体】

ごとう農業協同組合

事業内容

当社の主力商品である高菜関連商品であるが、油炒めについては炒め作業など製造工程に手間がかかることから、商品化していなかった。しかし、バイヤーや量販店からの要望も多いことから、今回長崎県産高菜を使った、「高菜油炒め商品」開発を行う。既存の漬物商品の包材には、平袋に真空パックをして販売されている商品が大半であるが、今回開発する商品は、贈答用としてパッケージデザインにこだわるだけでなく、詰め替えの必要がなくそのまま保存できる容器などにより、デザイン性・利便性の高い商品にすることで類似商品との差別化を図る。
販路としては、当社の通販顧客への販売、県内4カ所の直売店や営業所での販売、卸問屋を通じた販売など既存商品の販路を活用する。また、東京・神戸・福岡の首都圏で行われる商談会や展示会に参加し、新商品をバイヤーに周知することで、贈答用商品を取り扱う百貨店やデパートをターゲットとした新たな販路の開拓も目指す。新商品紹介のためのリーフレットも作成し、既存顧客やバイヤーへの周知に活用する。

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

高菜油炒めは、長崎県の同業他社で商品化している事業者はほとんどなく、今回の事業で贈答用として商品化し首都圏へ販路拡大できれば県内では初となる。パッケージデザインなどにもこだわり高級感を出すことで、贈答用として利用出来るようにし、類似商品との差別化を図る。

高菜油炒めは他の高菜商品と比べてコスト高となるため、商品化に参入する食品製造業者は少ない状況にある。当社の既存顧客からも、高菜油炒めの商品化に対する要望があり、バイヤーからは贈答用としての商品化の提案もあり、市場ニーズ・消費者ニーズは非常に高いと感じている。

まずは贈答用として販売を予定しており、商談会や展示会へ参加することで、デパートなどへも販路を拡大していく。その後、量販店や飲食店(業務用)向けの商品開発を行い、売上拡大を目指す。また、油炒め関連商品のラインナップを増やすことで、シリーズ商品・セット商品として商品化を行う。
ごとう農業協同組合とは、高菜以外の農産物を活用し、五島産関連商品の開発にも取り組んでいきたい。

多種多様な商品を長年生産してきた実績があり、設備や人材も含め、新商品開発に活用できる。また、直売店などの直接販売部門や、独自の通信販売部門、長年の取引で構築された卸売部門など、数多くの販売チャネルを持つ。これらの強みを活かすことで、本事業における商品化や販路開拓は実現可能であり、商談会や展示会において新商品をPRし更なる販路開拓を実施する。

地域活性化への波及効果

高菜栽培農家の高齢化と後継者難により、全体的な出荷量が逓減傾向にあるが、本事業で新商品開発・拡販による高菜の消費量増加を図ることにより、ごとう農業協同組合からの仕入額増加を通して、高菜栽培農家の所得向上、栽培者の増加推進への一助となる。
また、新商品の販路拡大により、五島産高菜を初めとする長崎県産高菜の知名度向上やブランド力の向上にも繋がる。
本事業による高菜の消費量増加に対応するため、国や県、市などの助成を活用し、耕作放棄地を利用した自社での高菜栽培に取り組むことも検討しており、雇用の拡大や地域の活性化に寄与したい。