農産物

長崎ばってん鶏を活用した長崎スープカレーの商品開発及び販路開拓、ご当地グルメとしての定着化

株式会社稲佐山観光ホテル

長崎県長崎市

【連携体】

  • 長崎県養鶏農業協同組合

商品紹介

事業内容

当社は現在、老舗の観光ホテルとレストラン2軒を運営している。お土産品の開発・販売で売上の拡大を模索している中、名物料理を創造することで、レストランの魅力・売上の向上を可能にするもの、かつ、当社だけではなく地域の食文化として定着し、地域の食の魅力向上につながるような新しいご当地グルメを作りたいという思いから、レストランの新メニューとOEMによるレトルト食品の同時開発が課題であった。
連携先の長崎県養鶏農業協同組合では、地域の人口減少や、消費行動の変化を受けて消費は伸び悩み、新たな加工品開発等の取組が求められていた。
魅力的な美味しい鶏の生産から加工まで対応可能な長崎県養鶏農業協同組合と連携し、レストランの新メニューとお土産としてのレトルト食品を開発することで課題を克服する。
本事業では、長崎スープカレーという新しいご当地グルメを開発する。スープのかくし味にちゃんぽんのスープを利用し、数種のスパイスをブレンドして作る本格スパイスカレーの要素を取り入れることで他の商品と差別化を図る。具材に長崎県養鶏農業協同組合が生産する「長崎ばってん鶏」を使用し更なるブランド化を図る。
また、スパイスカレー作りのエキスパートである松永美和氏に専門家としての助言をいただき、オリジナリティが高く多くの人に美味しく思っていただけるカレーを完成させる。
商品完成後は、自社のホテルの売店・レストランで販売する他、県内のおみやげ店での販売を目指し、まずは県内での販路拡大を目指す。また、国内外の展示商談会へ出展し、県外・海外マーケットへの進出を試みる。
加えて、レストランの知名度向上も同時に目指し、レストランへの誘客にも繋げる。
プレスリリースによるマスコミの活用、facebookやInstagram等のSNSも活用して、認知度を高める。また、将来的に「長崎スープカレー」提供店を他社にも呼びかけ、地域としての販路拡大を目指す。

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

当社は今まで宿泊・飲食業をメインに営んでおり、新メニューの開発と同時にお土産の開発・販売をするというのは、新しい試みである。
ちゃんぽんスープを活用したスープカレーというのは、長崎県内でも今までにない発想であり、その商材に長崎県産の魅力的な鶏肉を合わせることにより、新しい食の文化を創造する。
また、将来的に自社だけに留まらず他社にも声をかけてエリアとしての食文化を作り出していくことは今までにない取り組みとなる。

今後、MICEの完成、新幹線の開通、サッカースタジアムを軸にした茂里町再開発と、交流人口の拡大に長崎の街が向かっていく中で、地域内のお土産の市場も拡大していくと思われる。
メディア等でもレトルトカレーの市場が拡大していると紹介されており、また、今回の新型コロナウイルスの影響でさらに備蓄需要が高まることを考えると市場性は高いと考えられる。
また、大阪や東京等都市圏を中心にオリジナルスパイスカレーのカレー屋が数多く出店されており、オリジナルのスパイシーなスープカレーは市場への浸透率は高いと判断する。

今回の新商品開発で得たノウハウ・販路を、新しいお土産の開発等に繋げていき、宿泊・飲食以外での売上を拡大し、宿泊・飲食に続く商事部門として成長させていく。災害時の保存食としての需要も高まっていると考えられ、お土産以外での需要も今後見込めると思われる。
連携先にとっては、消費者に向けての宣伝となる上、地元での知名度を高めることにより弊社以外の別の連携先の出現も期待できる。
さらに、将来的に他社の「長崎スープカレー」への参加を促進することでご当地グルメとし定着させることが出来れば自社だけでなく、長崎県の農畜産物の消費拡大とブランド化を促すと共に、地域の魅力の一つとして話題的にも経済的にも大きく成長していく可能性を秘めている。

ホテル1軒とレストラン2店舗があり、新メニューを提供することに問題はない。
レトルト製品の製造を依頼する宮島醤油はこれまでも多くのレトルト商品を手掛けて来ており、加えて、長崎県養鶏農業による安全・安心な安定供給を実現させており、商品の製造に関しては質的・量的に何の問題もない。
また、デザインや販路拡大に関してはデジマグラフに依頼をするが、これまでも多くのヒット商品を手掛けており、デザインだけでなく販路に関しても詳しく、売れる商品づくりと売れる場所のノウハウを持っている。
また、全国各地はもとより香港やシンガポールといったアジア圏にも足を運ぶ中で、新商品のPR活動を実施し、早い段階で海外マーケットへの提案もしていきたい。
当社は観光産業の会社として観光関係・商工会議所青年部・青年会議所・ライオンズ等、地域に根付いて活動してきており人脈が深く、将来的に長崎スープカレー文化を地域に根付かせることも可能と考える。

地域活性化への波及効果

新しいご当地グルメを提供することで、話題性があり、お土産やレストランの売上向上だけでなく、観光客の誘致にも貢献できると考える。また、長崎スープカレーは長崎県産の畜産物に限定すると定義することで、連携先である長崎県養鶏農業協同組合様はもとより今後の長崎県産畜産物の消費拡大とブランド力の向上に貢献し、長崎にとって地域の魅力アップと経済効果が期待できる。

代表企業等の連絡先

株式会社稲佐山観光ホテル
所在地:長崎市曙町40番23号
電 話:095-861-4151
FAX:095-861-9830
HP:https://www.inasayama.co.jp/

採択日:令和2年9月1日