農産物

五島の椿を活用したクラフトジン(酒)の商品開発

株式会社五島つばき蒸溜所

長崎県五島市

【連携体】

  • 株式会社今村椿製油所
  • 農事組合法人ごとう茶生産組合

商品紹介

事業内容

当社は大手酒類メーカーにて20年以上商品開発・マーケティングに従事してきた3人による共同経営で2021年11月に起業し、当社理念として、長年培った酒造りの知識・経験・情熱を注ぎ、飲む人を幸せにし感動を与えられるお酒を造りたい。
本事業では、世界に通用するためのジンの商品開発として、五島を代表する花「椿」に着目し、椿を使用した世界初のジンを開発する。連携体である株式会社今村製油所から、椿のタネ、椿油搾り粕、もう一つの連携体である農事組合法人ごとう茶生産組合から、つばき茶の原材料の提供を受ける。
「椿」を使ったジンのブランドストーリーを体感できるPR企画も構築し、連携体各社の知名度向上、新規顧客開拓、商品売上増にもつなげる。
本事業では、試作研究、販路開拓の市場調査、リーフレット等の広報活動も行う。
商品完成後は、下記の販路を活用し販路拡大を図る予定である。
(1)自社ECサイトでの販売。
(2)デパートでのギフト商品、量販店、土産物店、飲食店での販売を目指す。
(3)これまでの人脈を生かしバイヤー商談、バーテンダー協会交渉、飲食店への営業を行い取引につなげる。

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

椿のタネ・つばき茶を使ったクラフトジンは新規性が高い商品である(世界初と思われる)。素材毎に最適な蒸留法を選定し、素材のエッセンシャルアロマを抽出する。ジャパニーズウイスキーの評価を世界的に高めたブレンダーが技術を駆使し、香味を開発。五感と右脳で楽しめる今までのジンには無い味覚を開発する。これまでの知見や経験を活かした蒸溜技術やブレンド技術を駆使した当事業開発商品は、競合に対し優位性は高いと思われる。

クラフトジン市場は国内外共に成長中であり、海外は主にヨーロッパで流行中、今後はアジアでの消費拡大も見込める。国内では30以上のクラフトジンブランドが発売されているが、ジン専用の蒸溜所がつくる本格的なクラフトジンはまだ少なく、市場の成長性を鑑みてもまだまだ開拓可能な分野であると思われる。

商品完成後、当初は国内チャネルを中心に展開を行い、その後、海外展開も積極的に行う予定。海外、特にヨーロッパ市場は、日本の100倍以上の規模を誇る成長市場である。海外ユーザーは世界中の蒸溜所巡りを好み、ツアー企画なども多数存在する。特に、本県の世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」と五島の蒸溜所巡りを絡めたツアーは他には無い、魅力のあるツアーになりうると考える。このツアー企画の実現により、五島市の交流人口増加及びジン製品の販売数増加、観光収入の増加が期待できる。

当社は、蒸溜酒の香味開発・製造に関する知見や経験は保有しており、本格的な試験蒸溜と香味開発を行い、嗜好度の高い香味開発と本製造を行う。
原材料の農産物については、連携先である2社より十分な量を問題なく供給可能である。

地域活性化への波及効果

五島の農産物である「椿のタネ」「つばき茶」を活用することで、連携先の収益増加につながる。「椿油の搾り粕」はこれまで廃棄していたが、これを再利用することは循環経済の実現にもつながる。廃棄されていた原料を使用する環境負荷が低い商品として、SDGsを意識する消費者にも訴求したい。また、国内外に「五島の椿」をPRすることで、島の椿を使った商品群のブランド力向上にもつながる。
クラフトジンと「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」とも絡めたツアーを企画提案していくことを目指しており、国内のみならず海外からの島内県内観光誘致や認知度向上など、連携体各社だけでなく、地域全体にも波及効果が見込める。

代表企業等の連絡先

株式会社五島つばき蒸溜所
所在地:五島市戸岐町1224番地
HP:https://gotogin.jp/

採択日:令和4年5月27日