五島産椿油を活用した家庭用洗濯洗剤等の開発及び販路開拓

株式会社スワン

長崎県長崎市

【連携体】

ごとう農業協同組合

事業内容

家庭で洗濯できる衣類が増え家庭用洗濯洗剤の出荷量は伸びてきていることから、洗濯のプロであるクリーニング業者として、五島産椿油を使用したウールやシルクを洗濯可能な家庭用洗剤の開発に取り組む。現在業務用で椿油配合液体洗剤(主に中国産椿油を配合)を使用しているが、椿油を五島産に置き換え、成分調整を行い、家庭用で使いやすいように開発を行う。また、洗い上りの香りを気にされることが多い事から、香りの異なる2種類の五島産椿油を配合した柔軟剤の開発を行う。容器やラベルは、こだわりを持ちプレミア感を出すことでブランディング化に貢献する。贈答品やおみやげ品などとして特別なパッケージングを行い、こだわりを持つ30代からの女性をターゲットに、お土産品や贈答品として選ばれるような商品を目指す。
商品完成後は、自社店舗やECサイトでの販売を行う。販路開拓としては、「五島椿油配合液体洗剤」専用ブランドのホームページ作成を行い、英語表記での説明書きも同時に行うことで、海外からのお客様へのアピールも展開する。また、本事業と並行して、学農商工連携事業として、長崎大学・JAごとう・CAMPFIRE社のクラウドファンディングによる社会認知向上をはかりながら、販売戦略を策定するプロジェクトを実施する。

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

椿油を使った家庭用洗濯洗剤は全国でも販売されていない商品である。クリーニング業である弊社が小売りの洗濯洗剤を開発・販売することにより、衣類の洗濯方法や繊維の特性を熟知した、説得力のある洗剤の効能をアピールすることが可能になる。

高級洗濯洗剤の市場は海外製品が席巻しており、安心して使える国内製品の要望がある。海外で多数の高級洗剤が販売されていることから、本開発品も海外へ輸出が可能な製品である。洗濯洗剤に対する悩みを持っている主婦層は多い。

商品化を実現することにより、県内産の農産物の2次利用を研究していく。例えば、本事業の派生商品として五島産椿油を使用したシャンプー・コンディショナー・石鹸・布製品用消臭剤・バスソルト(入浴剤)等の研究開発・販売を行い、商品ラインナップを充実することで確固たるブランドイメージ戦略を推進する。

家庭向け洗剤は、基礎部分としては業務向け製品を改良し研究製作する為、助成期間内に製品化の実現は十分可能である。原材料の椿油は全量をJAごとうから供給を受け、目標売上高どおり販売量が増えた場合も供給が可能である。法的制約がある洗濯洗剤の調合開発と生産を、洗剤製造許可を有している業務用洗剤メーカーに協力を仰ぎ、本事業を実施する。

地域活性化への波及効果

希少性が高い五島産椿油を使用することにより、地域ブランドを売りにすることで、知名度の向上を図る。五島ブランドが世の中に浸透していくと、五島列島の教会群を巡り、キリスト教文化に触れる観光などの旅客が期待できるものと考え、宿泊やお土産品の販売等による地域経済の活性化が期待できる。
長崎県全体で椿油の生産を行うことで、椿油を使用した製品も生産が可能になり、県民総生産を押し上げ、観光資源とすることでサービス産業の生産性向上にも役に立つと考える。