季節に応じた旬の水産物を活用した「海鮮丼の素」商品の開発及び販路開拓

有限会社長田商店

長崎県壱岐市

【連携体】

尊徳丸

事業内容

当社では現在寒ブリ丼の素を販売しているが、魚がブリのみなので飽きやすい。壱岐で獲れる海産物の加工食品のニーズは非常に高いため、今回の事業では季節に応じた旬の水産物を使った海鮮丼の素を開発する。季節によって組み合わせる魚の種類を変えて、商品化する。魚の種類ごとに個別に真空密着包装を行い、三種類の魚介類をご飯の上にのせて食べることができるようにする。丼の具となる各魚を一番美味しく食べることができるたれを研究する。「海鮮丼」を作る技術については、「フィルム型真空包装機」を導入しており、素材の形を極力崩さないで密着した包装形態が可能となる。また、真空パック後、低温冷凍機により、マイナス60度を維持することで、鮮度・品質保持が可能となる。
現在、壱岐市内外へ水産加工品を販売しており、自社店舗では、観光客向けへ水産加工品を含めた土産商品を販売している。また、島外の物産展にも参加し、水産加工品を販売している。これらのルートを使って、島内外に販路拡大したい。本事業では、物産展や各種商談会、DMやチラシの配布を行い商品をPRしていく。

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

旬の時期にとれた魚介類を海鮮丼の素として提供することは壱岐市で初めてとなる。壱岐の荒波で育った良質の旬の魚を、旬のままの状態で包装・冷凍する。これにより半年後でも生の刺身のような味・見た目・食感の海鮮丼の具を提供できる。このように時間が経過しても旬の魚の味を味わえる海鮮丼の素は少ない。

消費者からは季節に応じた旬のもの、かつ安心安全な商品が求められている。壱岐の海産物は島外で人気が高い。連携先が漁師であり、高い目利き力で壱岐の荒波で育った良質な旬の魚介類を選び出すことが出来、当社が持つ急速冷凍技術でドリップを最小限にした、新鮮さを売りにした商品の提供を可能にする。

商品完成後には、県内だけではなく、全国の百貨店などへの卸、通販サイトでのお取り寄せなどの販路拡大が期待できる。また、水産物以外の、真空パック・冷凍した商品にも応用展開し、今後商品の幅に拡大可能性がある。ふるさと納税の商品出品としてのニーズも高い。
今後は、漁師による2次加工の技術も必要になってくる。今回の事業が水産加工分野への進出に繋がる。

海鮮丼の製造設備はすでに導入済みであり、保健所の許可も取得済みであるため事業の実現可能性は高い。
物産展・商談会に参加し、試作品のアンケートを実施することで完成度を高めていく。原材料については連携先の漁師のネットワークにより、連携先以外の漁師からも食材の提供を受けることができる。

地域活性化への波及効果

連携体をはじめとする漁業者については、所得向上、収入の安定につながり、規格外の魚に付加価値をつけて提供が出来る。また、加工分野への進出により、加工収入が期待できる。
漁業者のみならず、畜産業者、野菜農家、果物農家など多くの農林水産業者と連携し、商品の拡大をはかることが出来る。第一次産業の原材料に付加価値をつけて、県外への販路拡大を実現し、第一次産業者の所得向上が実現可能となる。壱岐産の魚の知名度向上、ブランド化や、雇用の創出にもつながっていく。