農産物

伝承果実「ゆうこう」の果汁を使用した、飲むジュレ 新商品開発と販路開拓

株式会社すみや

長崎県長崎市

【連携体】

  • 外海地区ゆうこう振興会

商品紹介

事業内容

当社は、昭和の初めより長崎駅を起点とする観光客のお土産専門店として長崎の特産品を紹介・販売してきた。新型コロナウイルスにより、県外客が減る一方で、改めて地元の歴史や文化、特産品の触れたいという、県内消費者のニーズが高まっており、この「マイクロツーリズム市場」の開拓が必要である。
「ゆうこう」は、もともと地元だけで食されていたが、近年、新種の柑橘と判明し産地化が進められている。生産者の収益確保と廃棄を減らす為、「ゆうこう」の使用を推進したいと考えていた。さらには、生産者の高齢化が進んでいる為、知名度向上と安定的な収益確保をすることで次世代の担い手に繋げることが課題となっている。
上記の課題を解決する為、当社と、外海ゆうこう振興会が連携してゆうこう果汁を使用した、「ゆうこう飲むジュレ」新商品開発を行う。
開発商品は、観光客が、長崎の町を歩きながら飲める手軽さがウリとなる。域内観光で、長崎再発見をし、「ゆうこう」に興味を持って飲んで貰いたい。自宅で消費するお客様には、お風呂後のリラックスタイムや、ランチ後のデザートとして活用して貰いたい。デザイン性が高く、スタイリッシュで日常生活に溶け込めるような商品を目指す。
販路開拓については、長崎駅に隣接した自社店舗にて、JRの乗降客・観光客を中心に商品のPRを行う。また、外海地区に観光に行った方へ道の駅、長崎県内店舗、長崎県のアンテナショップ、セレクトショップ等の販路を拡大する。
また、InstagramやFacebook、自社HPでの商品紹介や、ゆうこうを知って貰う取り組みを行い、世界遺産・長崎観光を結び付けイメージ戦略を展開する。

事業実施体制

新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力

観光客向けのお土産販売が中心となっていたが、目新しい商品を求めている、県内のお客様や、自家需要の掘り起こしが出来る、ゆうこう果汁を使用した新商品開発当社において、新しい取り組みである。
ゆうこうゼリーは販売されているが、これまでになかった「飲むジュレ」にすることで、手軽に持ち運びができ、手をよごさずに食べることが可能な、食べ歩き観光にマッチしている新しい商品である。
まろやかな酸味が特徴の味と、世界遺産や長崎をイメージ出来る、パッケージデザインで差別化を図る。

最近は、地域内の消費者が、改めて地元の歴史や文化、特産品に触れたいというニーズが高まっている。2018年に世界遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に対する関心も改めて強まっており、関連遺産に選ばれている外海地区で大切に受け継がれている「ゆうこう」を使用した商品を開発することで、興味を持って貰い購入に繋げることができる。
「マイクロツーリズム」と呼ばれる、域内観光を楽しむ地元客は、県外観光客が求める、メジャーなお土産ではない、地域性の高い、目新しい特産品を探している。また、最近では新型コロナウイルスで、自宅で食事をする機会が増えている。自宅に居ながら、ストックした長崎のゆうこうジュレを楽しんで貰いたい。

①当社における今後の展開
食べやすさをコンセプトにしているので、高齢者の果物摂取の補助食品としても利用して貰えたらと考えている。お土産選びの価格帯も1千~2千円が多いことから、ゆうこう果汁100%とセット・3個セットのギフトとして商品化を行う。
②連携先において期待される展開
生産者の高齢化が進んでいる為、知名度向上と安定的な収益確保をすることで次世代の担い手に繋げたい。景観作物としての機能も考え、休耕農地への植栽を進める。ゆうこう商品がメジャーになることで、外海への観光客誘客につなげたい。

売り場でお客様と接する機会も多いので、接客などの会話の中から、お客様のニーズを把握することが出来る。試作段階から、お客様へリサーチするなどし、ニーズにあった商品を開発する。ジュレの試作を行っており、ジュレの硬さや、ゆうこうの配合量、実際に商品化できるかをシミュレーションし、商品化に向けて調整を続けている。
外海地区の「ゆうこう」は、年間4,460㎏の収穫量がある。農地面積の拡大と管理徹底により、収穫量を上げることが可能である。
製造は、有限会社シュシュに委託をする。安心、安全、新鮮をモットーに旬の味を活かした農産物生産・加工・販売の実績がある。
目標売上達成のために、SNS等を通して商品のブランド価値を上げる。商品化前に、バイヤーやお客様に試作品を試食して頂き、ニーズに合った商品とすることで、売上を拡大したい。

地域活性化への波及効果

連携先においては、これまで廃棄してきた分を少なくすることで、収益の増加と安定につなげたい。
2018年に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産登録をされたことを受け、外海地区も関連遺産に選ばれている。外海地区で大切に受け継がれているゆうこうを使用することで、旅行中に興味を持って貰い誘客に繋げたい。外海地区の知名度アップと地域活性に役立てたい。

代表企業等の連絡先

株式会社すみや
所在地:長崎市大黒町7-2
電 話:095-827-2120
FAX:095-827-0739
HP:https://www.sumiya-n.net/

採択日:令和2年9月1日