家具製作所 Kiiro
長崎県対馬市
【連携体】
- 浜辺商事合名会社
事業内容
現在、戦後に植えられたヒノキが収穫期を迎えており、ヒノキの伐採と販路拡大は、対馬市としても喫緊の課題である。当社では対馬産ヒノキ等を使用した家具を作製しており、主力商品は個人向けのオーダーメイド家具で、業務用家具等も手掛けている。キッチンに関する相談が最近増加してきており、消費者ニーズの変化に対応するため、対馬産ヒノキを活用したオーダーメイドキッチンの開発を行う。連携体の浜辺商事は、対馬産ヒノキを原材料として供給することで、新たな販路を開拓することができる。
【開発イメージ図】
ターゲットは「高いこだわりを持つ消費者層」としている。当社の家具は元対馬在住者等からのインターネット経由での受注が多いため、本事業でも専用のサイトを立ち上げ、購入履歴のある方へも商品の周知を図る。また、自社工房横に新ギャラリーを建設中であり、このギャラリーで商品を展示し、消費者に各種モニタリングを行いながら改良を行う。
事業実施体制
新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力
島内で対馬ヒノキを活用した木工品について、企業による製品化がはじまったのはここ10年ほどのことであり、市場としてまだまだ未成熟である。オーダーメイドキッチンを国産材で作製する事業者は全国的にも少なく、耐久性があり堅牢な木材である対馬産ヒノキを活用したオーダーメイドキッチンはまだ存在しない。
消費者は家具を単品で購入するのではなく、部屋全体をトータルコーディネートする傾向が強くなってきており、キッチンを含めた家具のトータルコーディネートが可能となる。当社の家具はすべて自然塗料を使用しており、子供が口にしても安全である。開発商品は、「食」を通して安心・安全に関連し、ターゲットとする顧客層に強く訴求可能である。
現在、飲食店向けに業務用のテーブルを販売している。対馬産ヒノキの業務用家具とキッチンを組合せ、トータルコーディネートとして、飲食店向けに販売していく。また、対馬の地域資源である対馬産ヒノキは公共施設との親和性は高く、対馬市役所の施設や対馬博物館での家具作製の相談があっており、自社商品の公共施設等での利用拡大を図っていく。
当社は創業以来オーダーメイド家具を作製しており、作製に関して問題はない。業務用家具の商品化も行っており、キッチンとしての耐久性に問題はない。生産設備及び体制は、製造量増加の場合も、既存のままで対応可能である。なお、共有できるパーツは統一規格化を検討しており、生産性の向上や効率化を図りながら量産体制の構築を行う。対馬産ヒノキについては、連携先の浜辺商事で問題なく供給が可能である。
地域活性化への波及効果
対馬ではヒノキが現在収穫期を迎えており、対馬産ヒノキの販路拡大は、対馬市としても喫緊の課題である。今回の商品開発により、対馬産ヒノキの消費拡大が期待できる。対馬産建築用材のさらなる市場開拓に繋がり、担い手不足が危惧されている対馬の林業活性化の一助となることも期待できる。当社の経営を軌道に乗せる時期として、3年後を目標として、地元の高校生やUIJターン者などの雇用創出を計画している。
連携体の浜辺商事は、今回新商品を開発することで対馬産ヒノキの新たな用途の開拓が可能となり、販路及び雇用の拡大を図ることが期待できる。
代表企業等の連絡先
家具製作所 Kiiro
所在地:対馬市峰町三根 173-3
電 話:0920-83-0232
FAX:0920-83-0232
HP:http://ki-iro.jp/
採択日:平成30年1月25日