アトリエグランパ
長崎県南島原市
【連携体】
- 前田哲郎(いちご農家)
事業内容
家業の製菓店(お菓子のグランパ・島原市)で20年勤務したのち、2018年10月に独立して南島原市口之津町にケーキ屋兼カフェを開業して5年目。家業の「お菓子のグランパ」は、カステラやエッグタルト、クッキーなど焼き菓子のほか、ケーキなども人気で、今回の開発の基礎となるカステラの製造にも携わってきた。
連携体の雲仙市国見町のいちご農家である前田哲郎氏は、生産数が限られる希少ないちご「貴婦人の微笑み」を生産しており、銀座「資生堂パーラー」やJALふるさと納税などでも取り扱われている。
商品開発にあたっては、いちご農家の前田哲郎氏から規格外の原材料の供給及び甘みや香りなどの活かし方などのアドバイスをいただきながら県外の観光客にも受け入れられる新商品を試作・開発する。
また、家業で修業したカステラ製造の技術を継承しつつ、自ら得意とするパンケーキ製法などの技術を取り入れ、長崎の名産となるようチャレンジする。
事業実施体制
新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力
いちごカステラは、他社からも発売されているが、品種や産地を特定した雲仙市産「貴婦人の微笑み」を使用したカステラは存在しないため、バイヤーに対して重要な差別化となる。
アトリエグランパとしてもカステラの開発は初めてだが、カステラ製造は家業の製菓店に勤務していたころ数十年に渡って培ってきた技術であり、その知識を活かして新たな商品展開を行う。
これにより、新品種を作り始めたばかりの【貴婦人の微笑み】の認知度をさらに上げていき、長崎・島原半島の知名度を上げていく。
また「苺」は、一般的に女性が好むイメージがあるが、近年は男性も10~40代を中心に「苺」を好んで楽しむ傾向にある。そのため当店の主要客層の広がりも期待されます。
・もともとコロナ前も長崎の観光客・観光消費額は安定して増加しており、コロナ後の観光復活が期待される。
・長崎のお土産需要として『カステラ』の人気は底堅い。
・「新しい長崎お土産」「新しいカステラの楽しみ方」を期待している層が一定数いることが予想される。
・カステラ、いちご共々長崎県を代表する特産品であり、アピールポイントとなる。
いちごとカステラのコラボは長崎県内でもあまり見かけず、市場に出回っていないため、これからの商品としての市場性は見込めると考えられる。
本事業で開発する「貴婦人の微笑み」のストロベリーカステラ(仮称)を軸に、将来的には当店のカフェでは苺とパンケーキ、パフェ・苺カステラアイスクリームなどの派生商品が展開可能。また、お土産としては、台湾カステラのように食感を変えたストロベリーカステラやベビーカステラ、チョコレートフォンデなどの形状等で差別化できるなど、ニーズに合わせた商品展開が多彩。
当店は、高品質で新種の「貴婦人の微笑み」農家とのつながりを強みに、専属的に加工用の原材料を仕入れることで長崎産の苺「貴婦人の微笑み」のお土産分野を開拓していく。
さらに当店の強みである、小売りやカフェでの展開や観光業からの情報収集や新規取引先の紹介を図り、展示会やイベントでお土産需要を開拓していく。
また、コロナ禍後で長崎県内の観光も全国観光需要に便乗して成長していく中で長崎カステラとコラボすることで、県内のカステラ市場・苺市場にも成長が期待される。
今回タッグを組むいちご農家の前田氏とは友人関係であり、日頃より仕事の話はよくしている関係。ともに「いいものを世に出したい」という考えで一致しており、今回当店のような食品製造業に初めて「貴婦人の微笑み」を提供いただくことになりました。原材料の供給についての環境は整っており、商品特長を活かすための情報共有もできている。
また、カステラの製造技術についても、家業での20年間の製造経験に、自身のヒット商品を生み出した経験を加えて実現できるものと考えている。
また、東京や富山などに和菓子・洋菓子の専門家がおり、製造工程の工夫、レシピ、包装デザインなどのアドバイスを受ける予定。
地域活性化への波及効果
1市より、2市と複数の市との連携(今回は雲仙市と南島原市)で貴婦人の微笑みのカステラは長崎県産品となりうる。
本事業により長崎県産の苺のイメージをより全国に発信でき、長崎の苺の知名度向上、ひいては長崎県産の苺の取引増加につながると期待される。
また、原油や電気代などのコスト増加に苦慮している農家がより高品質の農産物にチャレンジし、少しでも卸価格の向上・収益構造の改善に繋がっていくことを期待する。
代表企業等の連絡先
アトリエグランパ
所在地:長崎県南島原市口之津町丙4234-2
電 話:0957-61-1113
HP:https://www.instagram.com/ateliergrandpa/
採択日:令和5年8月8日