長田食品
長崎県平戸市
【連携体】
- 株式会社林水産
事業内容
弊社は1991年に創業し、平戸産あご(トビウオ)を原料とした、あごだしパック及び原料すべて国産の素材にこだわった鰹昆布ブレンドだしパック・その他だしパック各種の製造・販売を行ってきた。
本事業では、弊社が長年培ってきたあごだし製造技術とこだわりの国産原料を使ったこだわりの商品を生かして、通常廃棄される鯛のアラ等から抽出したエキスを吹き付けて吸着させることで、従来のだしパックよりも高い栄養成分を含んだパウダーだしの商品開発を行う。
また、「栄養機能食品を毎日の食卓に」を商品開発のテーマとし、カルシウム、DHA・EPAを含むオメガ3栄養素を手軽に摂取できるような「混ぜる・飲む・振りかける」が可能な粉末だしの開発を目指すとともに、消費者庁の栄養成分基準を満たせば、自らの責任で表示することができる表示区分である「栄養機能食品」の表示を実現させる。
事業実施体制
新商品又は新役務の内容とその市場性・競争力
本事業で弊社が主要テーマに掲げている「栄養機能食品」表記によるヘルシー・健康志向性を謳った商品は2023年6月現在で1商品だけであり、今後期待される新商品としての新規性は充分に認められると考える。
当社としての新たな取組みとして、当社の主力商品として初めて「粉末タイプのだし」を商品化することで新たな顧客層を開拓するとともに、これまでの経験・研究を活かし、魚由来のカルシウム・DHA・EPAを含むオメガ3栄養素を手軽に摂取できる粉末タイプのだしの商品化を目指す。また、当社としては初めての「栄養機能食品」表記の商品化であり、商品の付加価値を上げていく。
だしパック市場では、高い簡便性が消費者の支持を集める他、だしのうま味によって塩や砂糖などの使用を抑えられるため、幅広い世代の健康志向ニーズも獲得している。
上記市場のなかで当社が見込んでいる消費者層は、消費選択権を持つ子育て世代の30代から40代主婦、栄養などを気にする消費者、世帯人数の少人数化により、従来の「だしパック」では余剰が生じていた客層、ラーメン店などの飲食業、美容意識の高い層、健康志向を持ったIT関連企業の頭脳労働者やダイエットなどを目的に日常的に飲んでいる方などへ向けて訴求する。
各分野での成長性
【健康志向】
加工食品の原材料に対する消費者の意識は高まっており、食を通じて必要な栄養素が摂取できるかという点を訴求した加工食品は増えているため、需要は増加していくと思われる。
【飲食店分野の開拓】
今回、開発する粉末タイプのだしは、料理に直接お好みの量で使用することもでき、飲食店でのワンポイントトッピングなどの需要が期待される。また、これまで業務用の製品がなかった当社にとって新たな開拓先になると期待している。
【学校給食】
近年、日本人のアレルギーの有病率が増加傾向にあるため、給食も地産地消・安心、安全な食品などに取り組む傾向があり、当社製品も導入できるよう工夫していく。
【だしの需要拡大】
だし製品はさまざまな形状で発売されており、ユーザーはこれらの商品を用途などで使い分けて使用している。また、だしのうま味で塩や砂糖の分量が控えられることから、近年の健康志向の高まりを受けて今後さらに需要が高まる予想であり、成長性は高いと見込まれる。
弊社は創業以来、安心安全な製品作りと新たなチャレンジ精神で地元素材を中心に製品づくりを行っており、未利用資源の魚を活用した魚醤は、海外バイヤーに大いに興味を持っていただける商品として成長できた。
そのような飽くなき探求心によって魚の未利用資源からコラーゲンの抽出にも成功しており、商品化は可能であると考えている。
本事業はただ単に純粋コラーゲンを抽出、混入させるのではなく特殊な技術により原料にコラーゲンを吸着させることにより混入が可能となり、魚由来のカルシウム・EPA・DHAを研究機関の抽出成分検査により、栄養機能性成分基準値よりも高い成分数値を表示することを目指す。
地域活性化への波及効果
焼きあご(飛び魚)の生産高は長崎県が全国の上位を占める漁獲量を誇っている。出汁の分野でも「長崎県のあご出汁」という商品名が使われており、
さらにそこへ、本事業でアピールする栄養機能成分が加わることで、健康や美味しさの面だけでなく、平戸の自然や平戸ブランドを押し上げて地域活性化へと繋がり、普及効果は増すものと考えている。
また、脇役的存在の、しいたけ(ビタミンD)、イワシ(EPA/DHA)なども高い栄養価を誇る素材としてアピールできるため、事業終了後に栄養素の見直しを行うことを検討しており、平戸産いわし、平戸産シイタケなどは高付加価値食品としての価値向上が見込んでいる。
代表企業等の連絡先
長田食品
所在地:長崎県平戸市大久保町326-105
電 話:0950-22-5544
FAX:0950-23-8114
HP:https://nagata-shokuhin.com/
採択日:令和5年8月8日